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2009年8月17日 (月)

モバイル展開を踏まえた中国IM系勢力図のまとめ

中国のIMといえば、言わずと知れたQQが有名ですね。数少ない携帯ネットサービスのキラーアプリケーションとして頭角を現しつつあります。(最近はモバイルブラウザーサービスも展開してますね)

日本におけるSNSがいしつか携帯が中心的なフィールドになったのと同じく、中国でも近いこのIM分野については、将来同じような展開になると思います。(WEB型SNSが主役になるのとは違うのではないかと思います)自分の思考の整理も含めて主なIM勢力を「ケータイ」の世界から見た上でまとめてみました。ここが違うんじゃないの、という意見があれば、ぜひ。

グローバル系
・skype
・MSN
・ICQ
・google
・(twitter)今後の可能性をこめて
・(facebook)今後の可能性をこめて

国内系
・QQ
・飛信(china mobile が提供)
・超信(china unicomが提供)
・天翼(china telecomが提供)
※ほかにもいろいろあるだろと思われるかもしれないが今回はあえて。

最大手はやはりQQですが、携帯が焦土となったとき、現状でケータイにpush notificationが送信できないのが痛いと思います。3Gへ移行していく中で、Eメールでの携帯でのやりとりが当たり前になってきて、SMSをベースとしたpush notificationの重要性が下がってくればいいと思いますが、それまでは案外つらいと思います。そうはいってもID数が多すて、利益率も半端ないのでまだ安心でしょう。

またグローバル系は3.5G 4GのキラーアプリとしてIMベースのvoiceサービスを考えているようですが、中国の携帯通信キャリアにとっては、自社の収益源に直結するこれらの分野を展開したい勢力は目の上のたんこぶであり、グローバルプレイヤーは一部機種・一部機能に限定として提供している段階です。

一方で中国の3大通信キャリアはそれぞれ自社ブランドで、IMサービスを展開しています。自前主義な中国らしい展開ですね。自社サービスであるこれらのサービスは、当然ですが、現時点ではサードパーティが持ち得ないpush notificationを実装し、一部端末にはプリインストールされているようです。

日本では、こうしたソフトに関する部分については、当初は提携戦略か、すべての会社を満遍なく開放するかの戦略をとるものかと思うけれども、ここは中国、それは事情が違うということらしいです。

ただ、通信キャリア側も制約をうまく生かしてユーザーを増やしている一方で安泰ではなくて、この通信キャリアのサービスはIMとして使われているのではなく、PCから送信すると無料でSMSを送付できるという用途で使われているのが現状です。通信キャリアにとっては、SMSの収入を犠牲にしてユーザーID数を確保していても、最大手のQQとのサービスレベルの差、ビジネスモデルの差、顧客のロイヤリティーの差はむしろ広まっているといえるので、そもそもなんのためにこのサービスを展開しているのか、という話になってきます。これは日本の通信キャリアが無料のgoogleマップのようなサービスを展開できないのによく似ています。

一方でQQばかりが対外的には目立つ中国IMサービスも、こうして双方にそれぞれ問題を抱えているのも現実で、携帯に照準を絞ればここから先は案外下克上の世界が待っているともいえます。なぜならケータイではやはりpushが重要であるからです。日本のモバイルSNSが成功したのもメールによるpushアラートがあったからこそでしょう。QQもサービスは多様化しているとはいえ、根幹の利用はやはりIMであり、今後ずっと安泰であるとは言い切れないです。

実はそんな中、キャリア勢力の最大手の飛信、が自社ケータイユーザーに限定していたID発行を開放する方針に変更してきました。飛信は、まもなくID数が1億を超える、QQにつぐ大手IMですが、まずは、他の通信キャリアのIMユーザーを奪い取り、最大手QQを照準に、3GのキラーアプリとしてIMを本格的に育てていく決意のあらわれではないかと思います。

今後の戦略としては最大手QQをにらみ、下記のようなことが考えられると思う。

1.グローバルプレイヤーがローカルキャリア・端末メーカーと提携する
2.QQ自体が、通信キャリアやグローバルプレイヤーから敵対視されている状況であるので、3G、オープンな携帯市場をにらんで、これまでの方針を変更し、提携戦略に出る。
3.ローカルキャリアがPC系のSNSやモバイル専業系SNS・ポータル等買収する、傘下におさめていく。
4.端末の仕様OSが比較的自由なため、voiceアプリ、pushアプリがエンジニアの手によってhuckされ、それをQQなどサードパーティーが使う。

中国でのID、コミュニケーションサービスは、SMSと融合した形で進む、というのが常道としての考え方であり、一方でこれが3Gになって、端末のコモディティ化の中で、SMSに独占されていたpush notificationの行方次第で、覇権が大きく変わる、そうしたリスクも内包した、過渡期にあるのが今ではないかと思います。

そしてIMはブラウザーベースのアプリケーションとしては、あまり使われていないことも重要なことだと思います。ブラウザーを使う時間より、IMのアプリを使っている時間のほうが多い、これは日本とはまったく違う状況です。モバイルウェブの上にコミュニティーがない。中華圏向けケータイは、端末メーカーの広域中華圏戦略をふまえ、今後もブラウザーボタンの入り口は相変わらずわかりにくい場所にとどまるのではないかと思います。最大手のfree wapサイトも、wapサイトからインストール型のアプリにユーザーを流したりしているのが現実です。

またSNSなどのコミュニティーサービスの中心がケータイになっていくことを考えたとき、IM・SMS機能を内包できない勢力は、オープン化戦略を組みこうした勢力と提携するかないのではないかと思います。。生き残りの最低ユーザー数は、日本国内では1000万人とすれば(PCのポータルサイトはUU数はどれも1000万人以上である、と以前ブログに書いたことがあるけれど)中国で生き残るネットサービスの最低ユーザー数は直感ではずばり1億人ではないかと思うのです。

これまで中国では、携帯専業ということでサービスを展開してきた先行勢力があったけれど、日本国内と同じく、今通信キャリアのアプリケーションレイヤーへの進出という戦略と、グローバルプレイヤーとの戦い、そして市場の成長の牽引がケータイにシフトしつつあり、最大手QQがケータイへ本格的にシフトする今後、大きな岐路に立たされることでしょう。

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